空室や、現所有者が居住中の不動産は、引渡しの際には明け渡しをしますが、賃貸中の不動産を売買することを居抜きといい、家賃をもらう権利を含めて、契約に基づく地位ごと新しい所有者に引き継ぐことになります。 とはいえ、入居者に手間や迷惑をかけるわけにはいかないので、家賃を日割りで両方にもらうわけにはいきません。 引き渡し日が属する月の家賃までは元のオーナーに入金し、引渡しの翌月からは新しい送金先への振り込みを依頼します。引き渡し日までの日割り分は、家賃収入と管理費をそれぞれ日割りで計算し、現金などで清算をします。

 また、居抜きの場合、敷金を預かっているのは元のオーナーですが、将来返金する義務を負うのは新しいオーナーなので、敷金は新しいオーナーに引き継いでおく必要があります。  家賃収入の月額や管理費、預かっている敷金の額を始め、入居者との契約の内容は、売買する前に賃貸契約書でお互いが確認しておくと安心です。

居抜きを行なうことによる利点

居抜きは現在ある建物を、流用する形で再利用することになります。 再利用することになりますので、初期費用を抑えることができると言えます。 また、居抜きでの利用は購入のほか、借りることによっても成立することができますので、より手軽に利用することができると言えます。 居抜きを利用する際、利用する物権の価値は、付属物なども含まれることになります。 居抜きは実質建物をそのまま利用することにもなりますので、付属物にも注意は必要であるといえます。